難聴になると転倒しやすくなる!?

10月10日は「転倒予防の日」です。
日本転倒予防学会が制定し、転倒」を「ten・ten」と読ませる語呂合わせから、10月10日が選ばれたそうです。高齢者が転倒すると、骨折や頭部外傷といった重傷を負いやすく、長期の入院や寝たきりにつながるリスクがあります。また、転倒への不安から活動が低下し、身体能力がさらに衰える「転倒の悪循環」に陥り、最終的に要介護状態となることも少なくありません。高齢者の転倒は命に関わる深刻な問題です。

今回は「転倒と難聴の関係」について、お話をしたいと思います。

🧓 高齢者と転倒のリスク──実は「耳」が関係しているかも?
高齢になると、転倒のリスクが高まることはよく知られています。国立長寿医療研究センターの報告によると、自宅で暮らす65歳以上の方の約2割、施設に入居されている方では3割以上が、1年の間に転倒を経験しているそうです。
ここで注目したいのが「難聴」と転倒の関係。実は、耳が聞こえにくくなると、転びやすくなるという研究結果があるんです。

👂 難聴が転倒リスクを高める理由とは?
ジョンズ・ホプキンズ大学の研究によると、軽度の難聴でも、健聴者に比べて転倒のリスクがなんと3倍に!さらに、難聴が進行するほど、そのリスクはどんどん高くなるといいます。

では、なぜ耳が聞こえにくくなると転びやすくなるのでしょうか?

🔊 周囲の音が聞こえないと、環境認識が難しくなる
たとえば、誰かが近づいてくる靴音や衣服のこすれる音。こうした小さな音は、耳が少し悪くなるだけで聞こえなくなってしまいます。すると、突然人が近くにいることに気づいて驚いたり、気づかずにぶつかってしまったりして、転倒につながることがあるのです。

👣 脳への負担も見逃せないポイント
難聴は、脳にも大きな負担をかけます。音が聞こえにくいと、脳は周囲の状況を把握しようと常にフル稼働。結果として、バランスを保ったり歩いたりするための脳のリソースが減ってしまうことがあります。特に高齢者の場合、この影響は顕著で、転倒のリスクがさらに高まるのです。

耳が聞こえにくくなることは、単に「不便」なだけではありません。転倒という重大なリスクにもつながる可能性があるのです。高齢者の安全を守るためにも、聴力のチェックや補聴器の活用など、早めの対策が大切ですね。

最新補聴器には、転倒を検知するとご家族様などにお知らせするものもあります。

聞こえづらさを感じたら、まずは耳鼻咽喉科を受診して、専門的な診断を受けましょう。

そのうえで、補聴器が必要と判断された場合は、ぜひ一度補聴器を体験してみてください。
聞こえの改善が、日常生活の安心や快適さにつながります。
当店では、いつでも補聴器のご相談を承っております。
初めての方も、すでにご使用中の方も、お気軽にご相談ください。
あなたに合った「聞こえ」のサポートを、心を込めてご提案いたします。