こんにちは。
本日は、補聴器を装用している方へどのように接すればよいか?ということについて書きたいと思います。
『補聴器を装用したのだから、健聴者の方と同じように全ての音や声がクリアに聞こえるのだろう。』と思われている方が多いですが、そうとも限りません。
補聴器でできることの限界があり、補聴器をしても聞き取りづらい場合があります。特に以下の2点は、補聴器では対応しきれません。
①早口の方との会話
②距離が離れている時の会話
①早口の方との会話ですが、健聴者の方が普通に喋っている会話のスピードが、難聴者にとっては早口に聞こえる場合があります。補聴器を装用されている方と会話する時は、【なるべく静かな環境で、対面しながら、ゆっくり・はっきり喋る】を意識して会話をしていただくと良いです。補聴器は、【早口を翻訳する機械ではない】ということを理解していただいた上で、会話をして頂ければと思います。
②距離が離れている時の会話ですが、【補聴器装用時の可聴範囲は約1.5m】と言われています。それ以上離れてしまうと【音は聞こえていても話している内容は分からない】という可能性があります。「今日は〇〇病院に〇時に行くわよ。」と言っても、「何?」と返事をされる方がいらっしゃると思います。もしかしたら、距離の問題かもしれません。なるべく1.5m以内で会話をすることをお勧めいたします。
そして、1番してはいけない事は、【大きい声で話す】ということです。
普段通りの声で話して下さい。補聴器が装用者の聞き取りやすい音量に変えています。
聞き取りづらくて「今なんて言ったの?」と言われて、「なんで聴こえないの?」と大きい声を出すと、補聴器を装用している方は委縮してしまい、聞き返さなくなり、会話することを諦めてしまう恐れがあります。
【今なんて言ったの?】や【聞き取れていない表情をしている】時は、早口で聞き取りづらいという合図です。もっとゆっくり・はっきり喋ってみて下さい。大きな声で言い直す必要はありません。
補聴器を装用している方は、まわりの方々のサポートがあって楽しい時間を過ごすことができると思います。補聴器を装用している方の気持ちをどれだけ汲み取れるかで、一緒に過ごす時間が楽しい時間になるはずです。ぜひ参考にしてみて下さい。
最後に、現在は補聴器アクセサリーでマイク・ロジャー等を使用することにより、離れた場所からでも聞き取れるようになっております。当店で体験もできますので、ご興味のある方は、スタッフまでお声かけください。